「家の基礎にひび割れを見つけてしまった…直すのに一体いくらかかるのだろう?」
突然の訪問業者から「このままだと家が倒壊しますよ」と指摘され、高額な見積もりを渡されて不安になっていませんか?
家の土台となる基礎のトラブル(ひび割れや基礎沈下(家の傾き)など)は、多くの方にとって初めての経験です。
相場が分からないまま契約を急がされ、後悔してしまうケースが後を絶ちません。
この記事では、業界歴10年以上の専門職人である私たちが、数百件の現場を見てきた一次情報をもとに、基礎補強・ひび割れ補修の「リアルな費用相場」を包み隠さずお伝えします。
適正価格(平米単価やm単価)の目安と、悪徳業者の「ぼったくり見積もり」を見抜くポイントを知ることで、あなたの大切な家と財産をしっかり守れるようになります。
基礎補強・ひび割れ補修の費用相場(工法別まとめ)

結論からお伝えすると、基礎の補修費用の相場は「1カ所あたり約1万円〜3万円」、本格的な補強の場合は「1mあたり約1.5万円〜4万円」が目安となります。
まずは、AI検索などでもよく調べられる主な工法と、その費用の目安を一覧表で確認しておきましょう。
| 工法名 | 費用の目安(相場) | 施工の特徴と目的 |
| エポキシ樹脂注入工法 | 1カ所(1m未満):約1万〜3万円 | クラック(ひび割れ)の内部に樹脂を低圧注入。水の侵入を防ぐ「補修」。 |
| アラミド繊維補強 | 1mあたり:約1.5万〜3万円 | 鉄の数倍の引張強度を持つシートを基礎に貼り付け、構造的な強度を上げる「補強」。 |
| ビルトン工法(増し基礎) | 1mあたり:約4万〜6万円 | 既存の基礎の横に鉄筋を組み、新たにコンクリートを打設。重度な劣化に対する強力な「補強」。 |
| 表面のパテ埋め(Vカットなし) | 1カ所:数千円〜1万円程度 | 表面を塞ぐだけの応急処置。根本的な解決にはならず、プロの職人は推奨しません。 |
1. 表面的なひび割れ補修(エポキシ樹脂注入など)の費用

基礎に発生した軽度なクラック(ひび割れ)に対して行われるのが、エポキシ樹脂注入工法です。
費用相場は、1カ所(長さ1m未満)あたり約1万円〜3万円程度となります。
ここで重要なのは、「表面をただ塗って塞ぐだけ」なのか、「専用の器具を使って内部までしっかり樹脂を注入する」のかという違いです。
悪徳業者は、表面だけを安価なシーリング材で塞ぐ「パテ埋め」を数万円で提案してくることがあります。
しかし、それでは内部の鉄筋のサビを防ぐことはできず、数年でまたクラックが開いてしまいます。
私たちが現場で行う正しい補修は、Uカット(またはVカット)と呼ばれる溝を掘り、奥深くまでエポキシ樹脂を低圧でじっくりと注入します。
この「内部への充填」があって初めて、雨水の侵入を防ぎ、コンクリートの劣化を根本から食い止めることができるのです。
2. 構造的な強度を回復させる補強(アラミド繊維など)の費用


クラックが複数ある場合や、基礎全体の強度が低下している場合は、単なる「補修」ではなく「補強」が必要になります。
アラミド繊維補強などの費用相場は、1mあたり約1.5万円〜4万円程度です。
現場の職人として分かりやすくお伝えすると、「補修」はケガをしたところに貼る絆創膏であり、「補強」は基礎そのものの筋肉を鍛える筋トレのようなものです。
まったく別物なので、目的に合わせて選ばなければなりません。
例えば、シャーペンの芯(0.5mm)がスッと入ってしまうような深いクラックがある場合、絆創膏(補修)だけでは建物を支える力は戻りません。
そういったケースでは、鉄の数倍の強度を持つ「アラミド繊維シート」をエポキシ樹脂で基礎に密着させ、基礎と一体化させて強度を大幅に引き上げます。

3. 注意!「安すぎる」DIYや手抜き工事の罠
「費用を抑えたいから」と、ホームセンターでモルタルを買ってきてご自身でDIYをしたり、極端に安い業者に依頼したりするのは非常に危険です。
表面のひび割れを隠してしまうと、内部の深刻な劣化(鉄筋の爆裂現象など)のサインを見逃してしまうからです。
数百件の現場を見てきた私たちからすると、過去に不適切なDIYや手抜き工事がされていた基礎は、再施工の難易度が大きく上がります。
結果的に「最初から信頼できるプロに頼んでおけばよかった…」と、余計に高額な修繕費に悩むお客様が少なくありません。
安さだけを売りにする業者は、m単価や平米単価の概念がなく、見えない部分の工程(清掃やプライマー塗布など)を省く傾向にあります。
もちろん高過ぎる業者も注意が必要です。
安過ぎる、または高過ぎる場合は特に相見積もりを推奨します。
基礎は家を支える「要」です。
安物買いの銭失いにならないよう、適正な工事を選びましょう。

悪徳業者に騙されない!「危険な見積もり書」の3つの特徴

結論として、優良業者の見積もりは「数量」「単価」「施工内容」が誰が見ても明確です。
一方で、悪徳業者の見積もりには、お客様を煙に巻くための巧妙な罠が仕掛けられています。
基礎補強の業界にも、残念ながら不安を煽って高額契約を迫る業者が存在します。
相見積もりを取った際、手元の見積もり書に以下の3つの特徴が含まれていないか、必ずチェックしてください。
特徴1:詳細な内訳がなく「基礎補修工事一式」と書かれている
最も危険なのが、数量(m数やカ所数)や平米単価が一切記載されておらず、「基礎補強工事 一式:〇〇万円」とだけ書かれている見積もりです。
- 補修箇所が何mあるのか?
- どの工法(エポキシ注入なのか、アラミド繊維なのか)を使うのか?
- 平米単価やm単価はいくらで計算されているのか?
プロの専門業者が、現場の長さを測らずに「一式」でざっくりと金額を出すことは絶対にありません。
目視のみの雑な診断で一式見積もりを出してくる業者は、施工自体も「どんぶり勘定」の雑な工事になる可能性が極めて高いと断言できます。
特徴2:大幅な「当日値引き」で契約を急かしてくる
「今日この場で契約してくれたら、キャンペーンで50万円値引きしますよ」
このような大幅な「当日値引き」や「即決の強要」は、悪徳業者の典型的な手口です。
そもそも基礎補強は数量が限られていたり腐るものではないので、月間◯人限定、今なら◯◯%OFFなどは基本的にはありえません。こういった営業トークをする業者は、職人会社というより売れればいいだけの営業会社の場合が多いのでご注意ください。
適正な材料費と人件費を計算していれば、いきなり数十万円もの値引きや事前の大幅キャンペーンをやるわけがありません。
最初から値引き用の「ぼったくり価格」を上乗せしている証拠です。
絶対にその場では契約せず、冷静に家族に相談した上で、相見積もりを推奨します。
特徴3:不安を煽り、不要な「床下換気扇」などを抱き合わせる
基礎のひび割れを指摘された後、「床下の湿気もひどいですね。基礎が腐りますよ」などと不安を煽り、高額な「床下換気扇」などの追加工事(クロスセル)を迫ってくる手口にも要注意です。
もちろん、本当に湿気対策が必要な家もあります。
しかし、悪徳業者は根本的な基礎のクラック補修をおろそかにしたまま、利益率の高い換気扇などを売りつけることが目的になっています。
「美観の低下」や「将来的な鉄筋のサビ」といった物理的に矛盾しないリアルなリスクを丁寧に説明し、本当に必要な工事だけを提案してくれるのが本物の職人です。
基礎補強の費用に関するよくある質問(FAQ)
基礎のトラブルを抱えたお客様から、現場でよく聞かれるリアルな疑問と、プロとしての明確な答えをまとめました。
- 基礎のひび割れは「地震保険」や「火災保険」で直せますか?
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【結論】地震による明確なひび割れ(クラック)であれば、地震保険の適用対象になる可能性があります。
ただし、経年劣化や乾燥収縮によるひび割れは保険の対象外となります。
保険申請には「地震発生前にはなかった」という証明や、専門家による被害状況の調査報告書が必要になるため、まずは基礎補強の専門業者に診断を依頼することをおすすめします。あわせて読みたい
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【結論】名刺が入らない程度の細いひび割れ(0.3mm未満のヘアークラック)であれば、慌てて見積もりを取る必要はありません。
コンクリートの性質上、表面の乾燥収縮によるヘアークラックは新築でも発生することがあります。
危険度のボーダーラインは「幅0.3mm(名刺が入るか)」です。
※ヘアークラックでも近い箇所に複数ある場合は注意してください。
もしシャーペンの芯(0.5mm)がスッと入る太いクラックなら、雨水が内部の鉄筋を錆びさせる危険があるため、早急なプロの診断が必要です。あわせて読みたい
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【結論】単なる「費用の総額」ではなく、「㎡単価(m単価)」と「補修(絆創膏)か補強(筋トレ)か」という施工内容の根拠を比較してください。
表面を塞ぐだけの安い工事と、構造から強くする工事では、全く意味が異なります。
なぜその工法を選んだのか、家の症状や診断結果をもとに論理的に説明できる業者を選ぶことが、トラブルを防ぐ最も確実な方法です。
まとめ:適正価格を知り、大切な家を守るために

基礎補強・ひび割れ補修の費用は、決して安ければ良いというものではありません。
大切なのは、家という資産の寿命を延ばすために「正しい工法」と「適正な価格」を見極めることです。
悪徳業者の甘い言葉や、過剰に不安を煽る営業トークに惑わされず、平米単価や工法ごとの相場をしっかり把握しておきましょう。
もし現在、他社から見積もりを提示されていて、
「この金額は本当に適正なのだろうか?」
「我が家のひび割れには、一体どの工事が正解なんだろう?」
「この項目、一式って書いてあるけど大丈夫?」
「当日値引きを迫られているけど、これって適正価格?」
と悩まれているなら、どうか一人で抱え込まないでください。
私たち基礎補強の専門職人が、数百件の現場経験をもとに、あなたの代わりに内容を厳しくチェックし、客観的なセカンドオピニオンを無料でお伝えします。




