新築からわずか3年。
住宅としてはまだまだ新しく、基礎のトラブルなど無縁に思える時期かもしれません。
しかし、定期点検や設備のメンテナンスで床下を確認した際、コンクリートの乾燥収縮による微小なひび割れ(クラック)を発見し、大きな不安を抱えるお施主様は少なくありません。
「建てたばかりなのに、このままで大丈夫なのだろうか?」
「床下には配管がたくさんあるけれど、隅々までしっかり直せるの?」
今回ご紹介する栃木県宇都宮市の施工事例は、まさにそのようなお悩みを抱えたお客様からのご依頼でした。
築浅だからこそ、表面を取り繕うだけの「補修」ではなく、基礎そのものの強度を新築時以上に高める「補強」を選択し、大切なご自宅の寿命を延ばす決断をされました。
本記事では、築浅物件ならではの悩みにお応えしつつ、配管や鋼製束が入り組んだ複雑な床下環境において、職人がどのような技術で確実な補強工事を行うのかを詳しく解説いたします。
- 築3年の築浅物件でも、早期の基礎補強を行うことで将来のリスクを根本から排除できる
- ひび割れを埋めるだけの「補修」ではなく、アラミド繊維シートによる「補強」が重要
- 配管裏や障害物の多い床下でも、職人の精密な技術により隙間なく強固な施工が可能
- 適切な下処理と材料の選定が、補強効果を最大限に引き出す鍵となる
築3年で基礎補強を決断する理由と「補修・補強」の違い
一般的に、基礎の劣化が目立ち始めるのは築20年以上経過してからと言われています。
しかし、コンクリートは性質上、初期の乾燥収縮によって築数年でも微細なクラック(ヘアクラック)が発生することがあります。
この初期のクラックに対して、「とりあえず表面だけを埋めて様子を見ましょう」と提案されるケースが多く見受けられます。
これが対症療法である「補修」です。
しかし、根本的な強度が回復しているわけではないため、地震の揺れや地盤の微細な変動によって、再び同じ場所からひび割れが進行するリスクが残ります。
一方で、私たちが提供しているのは根本治療である「補強」です。
強靭なアラミド繊維シートを基礎コンクリートと一体化させることで、引張強度を劇的に向上させ、新たなひび割れの発生を抑え込みます。
築浅のうちにこの「補強」を施すことは、建物の土台を新築時以上の状態に保ち、長期的な安心を得るための非常に合理的な選択と言えます。
【施工事例】栃木県宇都宮市の基礎コンクリート補強工事
それでは、実際に栃木県宇都宮市で行った築3年の住宅における施工事例を見ていきましょう。
施工前の状態:配管が密集する床下環境

床下に入ると、基礎に沿って青やオレンジの給排水管が多数這わされており、さらに床を支える鋼製束が一定間隔で設置されている状態でした。
最近の住宅は設備が充実している分、床下に様々な配管が張り巡らされており、職人が身動きを取るスペースが非常に限られています。
築浅の家は床下の配管が複雑に入り組んでいることが多いです。
でも、配管の裏側や束の周りこそ、力が逃げやすく基礎に負担がかかりやすい場所。
絶対に手を抜けないポイントです。
職人の精密施工

まずはコンクリート表面の強化と、この後塗る樹脂との接着性を高めるために、下塗り材であるプライマーを塗布します。

次に、保護・補強剤を中塗りし、その上から鋼鉄の数倍の引張強度を持つ「アラミド繊維シート」を貼り付けます。
今回は施工箇所の高さや障害物に合わせて、35cm幅と25cm幅のシートを緻密に使い分けました。
空気が入らないように専用のローラーで圧着します。

最後に、再度保護・補強剤を上塗りし、アラミド繊維シートを完全に樹脂で包み込みます。
これにより、シートとコンクリートが完全に一体化し、強固な補強層が形成されます。

よくある質問(FAQ)
まとめ:早期の対策と確かな施工技術が住まいを守る
今回の栃木県宇都宮市での事例のように、築3年という早い段階で基礎補強(根本治療)を行うことは、大切なご自宅の資産価値と安全性を長期的に維持するための素晴らしい決断です。
床下に配管が密集するような難易度の高い現場であっても、基礎補強を専門とする職人の知識と精密な技術があれば、新築時を上回る強靭な土台へと生まれ変わらせることができます。
しかし、基礎の状態や必要な対策は、お住まいの環境や築年数によって一軒一軒異なります。
「自分の家は本当に補強が必要なのか?」「他社で指摘を受けたが、提案された工事内容は適切なのだろうか?」と少しでも迷われた際は、まずは客観的な視点を持つプロによる診断をお受けいただくことを強く推奨いたします。
