埼玉県北本市の、築13年の住宅で実施した基礎補強工事の事例になります。
一般的に「基礎の補強」と聞くと、築30年や40年といった古民家や築年数の経った建物をイメージされる方が多いかもしれません。
しかし実際には、築10年前後であっても床下の基礎立ち上がり部分に補強が必要となるケースは存在します。
今回の現場で確認した基礎の状況と、なぜアラミド繊維シートを用いた補強を行ったのか、実際の工程とともにお伝えします。
- 築13年と比較的浅い築年数であっても、床下の状態や構造上の荷重負荷によって基礎補強が検討される
- アラミド繊維シートは厚みをほとんど出さずに基礎の引張強度を高められるため、床下の狭いスペースでも施工しやすい
- 全面的な打ち直しではなく、必要な箇所に絞ってシートを貼ることで建物への負担や余計な工事を抑えられる
築13年という築年数と基礎の状態
築10年を過ぎたタイミングは、外壁や屋根塗装などのメンテナンスを検討する節目ですが、床下の基礎部分は目につきにくいため見落とされがちです。
今回の北本市の現場では、築13年という年数の中で基礎コンクリートに局所的な負担がかかっていたため、予防および構造補強の観点から工事を実施することになりました。
築年数が浅いからといって、基礎に全く影響が出ないわけではありません。
地盤の僅かな動きや、設置されている建物重量のバランスによって、立ち上がり部分の一部に力が集中することがあります。
表面上は目立たなくても、床下に潜って確認すると補強を入れておいたほうが望ましい状態が見つかるケースもあります。
築10〜15年あたりの家は「まだ新しいから大丈夫」と思われがちですが、基礎の立ち上がりにかかる負荷は年数に関係なく蓄積します。
早めに対処しておくことで大掛かりな改修を避けられます。
今回アラミド繊維シート施工を選択した理由
今回の補強作業では、25cm幅のアラミド繊維シートと専用のエポキシ樹脂を使用しました。
アラミド繊維は引張強度が非常に高く、引っ張られる力に対して強い抵抗力を発揮する素材です。
基礎コンクリートは上からの重み(圧縮)には強い構造ですが、横揺れや歪みによって引っ張られる力には弱い性質を持っています。
ここにアラミド繊維シートを一体化させることで、コンクリート全体の粘り強さを補う狙いがあります。

コンクリート表面のホコリや粉塵を除去し、樹脂の密着性を高めるための下処理剤を塗布します。

専用のエポキシ樹脂を塗布した上で、25cm幅のアラミド繊維シートを気泡が入らないよう丁寧に押し当てて貼り付けます。

シートの上から再度樹脂を塗布し、繊維内部まで含浸させながら表面を保護層で覆います。

埼玉県北本市の現場で意識した施工判断と現場状況
今回の現場は床下の通気性やスペース自体は確保されていましたが、配管類が近くを通る区画もあり、作業体勢に制約がありました。
アラミド繊維シートによる補強は、大型の機械や大掛かりな金属フレームを持ち込む必要がないため、狭い床下でも基礎面にしっかりと追従させて施工できるメリットがあります。
また、すべての基礎を補強するのではなく、劣化が見受けられる箇所や荷重がかかる箇所に絞って施工を行いました。
基礎補強に関するよくある質問
まとめ:北本市の現場から見る築浅住宅の基礎ケア
埼玉県北本市で実施した築13年住宅の基礎補強工事について紹介しました。
築年数が浅い住宅であっても、建物の配置や床下の状況によって基礎にかかる負担は同じではありません。
アラミド繊維シートを用いた補強は、住宅の構造を変えずに基礎の強度を補う有効な選択肢となります。
住宅の基礎状態を正しく把握するには、単に築年数だけで判断するのではなく、床下を専門的な視点で確認することが重要です。
もし他社から基礎の危険性を指摘されたり、工事を勧められて不安を感じている場合は、一度客観的なセカンドオピニオンを活用して現状を確かめてみることをおすすめします。
